いたみの治療を始める方へ
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いたみの
薬物療法を始めるにあたって

いたみの治療を始めるにあたって、ご自身のいたみが「侵害受容性疼痛」と「神経障害性疼痛」のどちらなのか理解することが重要です。
● 侵害受容性疼痛の場合
侵害受容性疼痛であれば、いたみ止めの服用や、原因の治療によっていたみが軽減されることが期待できます。
治療を行ってもなお、いたみが軽減されない場合は、私たち医師などの医療スタッフにお伝えください。
● 神経障害性疼痛の場合
神経障害性疼痛は「神経の働き方の誤作動」で生じているいたみであり、いたみ止めを頓服したり短期間で使用しても、「神経の働き方」を改善させることは難しいと考えられます。
しかし、神経障害性疼痛のお薬を医師の指示通り、継続的に使用することで、「神経の働き方の誤作動」の改善が期待できます。
神経障害性疼痛のお薬によるいたみの改善は、従来のいたみ止めとは異なり、2~3日後から1週間後とゆっくり現れ、その改善の程度は2~3割から5割程度期待できるものと考えられています。
もし、治療を始めた後に、いたみの改善の程度が少なかったり、できなかったことができるようになるスピードがゆっくりの場合は、私たち医師などの医療スタッフにお伝えください。
いたみのつらさの軽減と失われた日常生活の改善を目標に、一人ひとりに適したお薬を見出し、適切な投与量を模索しながら、私たちと一緒に治療に取り組んでいきましょう。
春日部市立医療センター
ペインクリニック内科 主任部長
日本大学医学部
麻酔科学系麻酔科学分野 臨床教授
加藤 実
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