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腰部脊柱管狭窄症の症状

お尻や下肢の症状が歩行に影響を及ぼす

「腰部脊柱管狭窄症」の主な症状は、お尻から下肢にかけてのいたみやしびれ、倦怠感です

立ったり歩いたりすることで症状が悪化し、休むと症状が和らいで再び歩くことができるようになるという特徴的な歩行障害を生じます。これを神経性間欠跛行と言います

他の症状として膀胱直腸障害が挙げられます

● 腰部脊柱管狭窄症 主な症状

  1. 1. ❶ お尻や下肢のいたみ、しびれ、倦怠感

    腰部脊柱管狭窄症の主な症状はお尻や下肢のいたみ、しびれ、倦怠感です。立つ・歩くといった動作によって症状が出たり強まったりするのが特徴で、前かがみや座った姿勢をとると症状が軽減します。

    そのため「歩き出してしばらくすると、いたみやしびれによって歩き続けるのが難しくなり、前かがみになったり座ったりしてしばらく休憩をとることで、再び歩き出せる」ようになります。これを神経性間欠跛行と言います。

    神経性間欠跛行
    神経性間欠跛行の図解。1歩き出す、2お尻や下肢にいたみやしびれを感じる、3前かがみや座った体勢で休むと症状が和らぐ
  2. 2. ❷ 膀胱直腸障害

    膀胱直腸障害とは、膀胱や直腸といった排泄に関わる器官に支障が出ることをいいます。腰部脊柱管狭窄症になると、頻尿、尿漏れ、残尿感、便秘などの症状が出ることがあります。

    男性では前立腺肥大(前立腺が大きくなることで尿道が圧迫され、尿が出にくくなる疾患)、女性では腹圧性尿失禁(お腹に力が入る動作によって尿漏れが生じる疾患)といった泌尿器科疾患との鑑別(症状を引き起こす原因が他の疾患でないことを明らかにすること)も重要になります。

    トイレに関して悩む女性

腰部脊柱管狭窄症では腰のいたみを訴える患者さんも多くいます。ただ、腰痛の原因を正確に鑑別することは難しいため、腰のいたみの有無だけで脊柱管狭窄症かどうか判断されることはありません。自身の不調が脊柱管狭窄症によるものか知るためにも、医師による診察やMRIをはじめとした検査によって、きちんと確定診断を受けることが大切です。症状に心当たりがある方は、早めに医療機関へご相談ください。

監修

福島県立医科大学
医学部 整形外科学講座
准教授

二階堂 琢也 先生