治療の「目標」設定
治療の 「目標」を設定する
がんによるいたみの治療のゴールは、いたみの軽減、そしていたみによって障害されていた日常生活の改善です
まずは睡眠がしっかりとれるようになる、次は座って食事がとれるようになるなど、目標を段階的に設定して日常生活でできることを増やし、いたみにとらわれない穏やかな生活を目指しましょう
患者さんの中には、いたみを特定の治療薬で軽減させると「寿命を縮める」「精神的に依存してしまう」などと心配されている方がいるかもしれません
実際には、
- いたみの強さに応じて定期的に必要な量を投与すれば、生命予後を短縮しない(寿命を縮めない)1)
- がんのいたみに対して使用する場合は、その治療薬に精神的に依存してしまうことはまれである1)
となっています
治療薬について不安等があれば、遠慮なく主治医等に相談してみましょう
- 1)日本緩和医療学会ガイドライン統括委員会編:がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン2020年版.金原出版 2020.p93-96
監修
京都大学大学院医学研究科
腫瘍内科学講座・腫瘍内科
准教授/副科長
松原 淳一 先生